あなたは車検をディーラー以外で受けるのは気まずい、と思っていませんか?
ディーラーで車を購入した場合には、ディーラーで車検を受けるのが当然と思っている人は多いです。
あながち間違いではないですが、正解でもないです。
なぜなら、車検はどこで受けてもユーザーの勝手だし、そのことでディーラーのサービスが悪くなるということもないからです。
ディーラーで車を購入した方の大半は、車検もディーラーで行うことが多いですが、なんでもかんでもディーラーで受けなければならない、という考えは間違いです。
確かに、車を購入した営業マンとの付き合いもあるでしょうが、それを考えたらこれから先に車を購入する時にはそこのディーラーでしか買えなくなってしまいます。
ディーラーで新車を購入する時には、当然そのディーラーで取り扱っている車種しか購入することはできません。
結果的に他のメーカーの車が気になっていても、諦めてそこのディーラーの車に妥協することになってしまいます。
そんなの嫌ですよね。
それだったら、車検も同じことです。
ディーラーの高い車検代に無理して付き合う必要はないです。
自分で気にいったお店に車検を出しましょう。
この記事では、過去にディーラーで19年間勤めて車検整備をおこなっていた筆者が、ディーラー車検のメリットとデメリットを包み隠さず解説していきます。
記事を読むことで、ディーラーで車を購入したからといって必ずしもディーラーで車検をしなければならない、と言った誤解を解くことができます。
車検をディーラー以外に出しても気まずくない理由を解説
車検をディーラー以外に出すのは気まずいと思っている人は意外と多いです。
その理由としては
1、車の車検は購入したお店でしかダメだと思っている
2、担当営業マンと気まずくなるのは嫌だ
3、車検はディーラーが一番安心と思っている
4、サービスが行き届いている
5、お店がきれい
以上の5つが考えられます。
しかし、これらのことは果たしてディーラーに限ったことなのでしょうか?
ひとつひとつ考えてみると必ずしもディーラーだけでは無いことが解ります。
車の車検は購入したお店でしかダメだと思っている
まずは、ディーラーで購入したのだから車検はディーラーじゃなければダメ、という考えは捨てることが大事です。
その考えだといつまで経ってもディーラーで車検をしなければならなくなってしまい、高い車検代をずっと払っていくことになります。
ディーラーと他の民間車検では平均3万円くらいの価格差がありますが、それを例えば3回車検したとすると、9万円の差がついてしまうことになります。
初めの車検が肝心で、一回ディーラーで車検を受けてしまうとそのままずるずるとその後も受けることになってしまうでしょう。
担当営業マンと気まずくなるのは嫌だ
筆者がディーラーに勤務していた頃で一番多かった理由がこちらです。
長年ディーラーで何回も車を購入している人は、担当の営業マンが決まっていて付き合いで車検を出してくれました。
ですから、いまさら他に車検を出すのは気が引ける、といった理由です。
お客様としてみれば担当営業マンとの関係がぎくしゃくするのは嫌なので、車検代が高くてもやむなくディーラーに出していた、ということです。
でも、実際のところ、営業マンとしてみれば車が売れればいいので車検のほうはそれほど重要視していません。
極端な話、車はディーラーで買うが整備は他のところで行う、ということでもいっこうに問題はありません。
確かに車検が取れればディーラーとしては喜ぶでしょうが、営業マンの成績になるわけではないので営業マンに気を遣う必要はないです。
他で車検を受けても問題ないということは覚えておきましょう。
車検はディーラーが一番安心と思っている
近年、ディーラーでも不正車検が摘発されるのが多くなってきました。
ディーラーは、売り上げ第一なのでどうしても回転率を重視してしまい、その結果完成検査などで時間がかかるようなところは省いてしまったのでしょう。
この事はディーラーに限ったことではないですが、大きい会社ほど売り上げ重視になってしまい、整備に多くの時間をかけることができなくなってしまった、と言えるでしょう。
ディーラーは残業が多いので民間の整備工場に移っていく人も多いです。
ある程度経験を積んでから民間の整備工場に移る人も多いので、民間車検がディーラーよりも整備品質が劣るということもありません。
ディーラーが一番安心というのは昔の考えと言えるでしょう。
ディーラーはサービスが行き届いている
ディーラーはサービスが行き届いている、というのは事実ですがそれはディーラーによる、と言えます。
ディーラーでもサービスが悪いところはたくさんあります。
そのことは民間車検でも同じで、大切なのはそこで働いている従業員の質、ということになります。
ただ、そこのお店がサービスがいいか悪いかは、実際に車検を受けてみないと解らないところです。
車検の見積もりを一度出してもらって、その時にいろいろと観察をして見極める、ということもひとつの方法です。
ディーラーはお店がきれい
車のユーザー側としてみれば、車検を出すお店がきれいかどうかは非常に大切な要素です。
確かにお店がきれいかどうかはお客様にとってはとても重要なことです。
きれいな待合室なら待っている間も不快な感じはしません。
逆に汚ければもうこのお店には来たくないと思ってしまうでしょう。
そして、お店が汚いと、車の扱いも適当なのではないかと思ってしまうこともあります。
但し、お店がきれいかどうかだけで判断するのは危険で、お店がきれいでも整備が適当なところもあるし、その逆もあります。
ディーラーはきれいだから、という理由だけで車検に出すのはおすすめできません。
ディーラー車検のメリット
まずは、ディーラー車検のメリットから解説していきます。
1、整備の質が高く安心
2、交換部品は純正品が多い
3、営業マンとの信頼関係がある
4、メーカーの車に詳しい
5、メーカー保証が受けられる
以上のようなことがディーラー車検のメリットといえます。
それでは、ひとつずつ解説していきます。
ディーラーは整備の質が高く安心
ディーラーでの車検は自動車整備の教育がなされた整備士がおこなっているので、きちんとした整備をおこないます。
もちろん、他の車検業者でも教育はしていますが、ディーラーでは国家試験の他にメーカー独自の資格もあるので、その為の教育を仕事の時間中に受けられます。
ディーラー以外では、仕事の時間中に勉強ができるということはまず無いので、ディーラーならではのメリットと言えるでしょう。
そして、車検整備に関しても、今現在車検が受かれば良いという考えではなく、次回2年後の車検まで安心して乗れるように整備します。
ですから、この部品はあと2年もたないな、と思う部品は積極的に交換をすすめます。
万が一にも車検後に車のトラブルがあれば、会社全体の信用にも関わるので慎重にならざるを得ません。
例えば、どこかの営業所でなんらかのトラブルがあると、ユーザーはその営業所ではなく本社に直接TELします。
すると、本社の上層部から営業所の所長、又はマネージャーに苦情の連絡があった事が知らされます。
そのような事になると、所長やマネージャーの責任問題となるので、間違ってもミスは許されません。
このような事情から、メカニックも真剣に整備をしているので車検整備に関しても安心、安全といえるでしょう。
ディーラーでは交換部品は純正品がほとんどである
車検整備の時に交換が必要な部品が出たときに、基本的にディーラーでは交換部品に純正品を使うことが多いです。
社外の部品よりも純正部品は値段が高いですが、その分品質に関しては保証されています。
交換した部品があとで壊れることがあるリスクを考えた場合には、多少高くても純正部品を使用したほうが安心です。
ディーラーの営業マンとの信頼関係がある
車を購入したところで車検をするのですから、車検をおこなった後に万が一何かトラブルが起きた時に、営業マンを通して苦情を伝えることができます。
直接整備のほうには電話しづらい、という人も中にはいるのでそのような人は営業マンのほうに連絡をすることが多いです。
また、整備代が有料になる場合には、営業のほうから(大切なお客様なので少し安くならないか)、などと言ってきた場合に、少し値引きする場合があります。(特に所長クラスの場合)
本来、このような差別はあってはならないことですが、このような事が実際にあることもディーラーの悲しい現実です。
ディーラーはメーカーの車に詳しい
自動車ディーラーですから、自分の会社で販売している車について詳しいのは当たり前のことです。
私のいたディーラーでは毎月1回トレーナー(営業所の整備を教える立場の人)会議というものを本社で行なっていて、新車種の事前情報や車のトラブル、クレームなどの情報を交換していました。
そのような訳で、車の不具合や整備方法などに関しての情報が豊富で、ディーラーならではのメリットがあります。
車検の時に、エンジンの調子がちょっとおかしい、とかその他いろいろと気になる事があった時には、そのような情報を元に迅速な対応ができます。
ディーラー以外ではそのような情報が入ってこないので、どうしても対応が遅くなってしまいがちです。
ディーラーはメーカー保証が受けられる
車検整備の時にどこか不具合があった場合、その箇所が保証期間であれば保証で修理ができます。
(但し、消耗部品は除きます。また、壊れた箇所によって保証期間が違うので注意が必要です。)
ディーラー以外でも、保証期間であればメーカー保証で修理できますが、その場合、ディーラーに車を持ち込んでディーラーで修理してもらうことになるので、そのぶんの時間が多くかかってしまいます。
ディーラーだったら自分のところですぐできるので、無駄な時間がかからないことがメリットです。
ディラー車検のデメリット
ここまで、ディーラー車検のいいところを述べてきましたが、ディーラー車検にもデメリットはあります。
では、ディーラー車検のデメリットとはどういうものでしょうか。
1、車検の基本工賃が高い
2、必要の無い整備まですすめられる
2、日数がかかることが多い
4、予約がないとオイル交換も無理
これもまたひとつずつ解説していきます。
ディーラーは車検の基本工賃が高い
これはディーラー車検の最大のデメリットと言えるでしょう。
一般に民間の車検業者に比べるとディーラーの基本工賃は高いです。
ちなみに、下の表はトヨタ系ディーラーと楽天car車検を比較したものです。(筆者の住む地域でのことで全国同じではありません)。
楽天car車検の場合には店舗によって価格が違うので、今回は一番安い店舗で比較しました。
基本料金 | 法定費用 | 支払い料金 | |
ディーラー | 36,300円 | 46,010円 | 82,310円 |
楽天car車検 | 7,220円 | 46,810円 | 54,030円 |
*法定費用の差はディーラーは指定整備工場なので印紙代が1,400円なのに対して、楽天car車検の場合は、この店舗の場合には認証工場なので印紙代が2,200円となっているからです。(楽天car車検でも指定整備工場の場合には、印紙代が1,400円となります)
ディーラーの基本料金には、代行手数料9,900円が含まれています。
代行手数料だけでもあると無いとではかなり違いますね。
このようにディーラーと楽天car車検では、車検にかかる費用の差は、28,280円にもなります。(店舗によっていろいろなので参考程度と思ってください)
これは、基本料金だけなので、追加整備などがあった場合にはさらに差が開きます。
さらに楽天car車検の場合には、キャンペーン利用で楽天ポイントで2,500ポイントが付与されます。(キャンペーンの内容は店舗による)
このように比較すると車検にかかる価格差はかなり大きくなります。
ディーラーでは必要の無い整備まですすめられる
ディーラー車検では、より安全に車を乗る為に車検更新に必要の無い整備まで勧められることがあります。
その為に部品交換なども多くなり、結果的に車検費用が高くなってしまいます。
また、エアコンフィルターの交換やガソリンの水抜き剤など、車検に関係ないところも勧められることもあるので、それが積もり積もって大変高額な金額になってしまうこともあります。
ディーラーは車検にかかる日数が長い
ディーラーでは、毎月車検台数と売り上げのノルマがあります。
これはディーラーに限ったことではありませんが、ディーラーではそのノルマの設定がかなり厳しいです。
その為に車検の電話勧誘なども積極的に行なっているので、車検の入庫台数が一人の整備士が1日にできる台数を大幅にオーバーしています。
その結果、車検を預かってもその日に手を付けるのは難しくなってしまい、預かる期間が長くなってしまいます。
ディーラーでも最短45分でできるスピード車検を行なっているところもありますが、それは車検時に何事もなく点検のみで終わることのできる、距離の走っていない車です。
車検時に消耗品などの関係で、追加で整備があったらとても無理な話です。
また、そちらのほうに人数をかけなければならないので、その他の普通の車検のほうはますます人出が足りなくなってしまい、余計に預かり期間が長くなってしまいます。
車検時にスピード車検を選択するか、普通の車検を選択するかはユーザーが決めることですが、普通の車検を選んだ場合には最低でも2~3日かかるし、場合によってはもっとかかってしまいます。
ディーラーでは整備士が足りない
近年、自動車整備士の人手不足が深刻です。
特に、ディーラーではそれが顕著です。
エンジンオイルを交換するだけでも1ヶ月待ち、というディーラーも多く、予約がないとまず受け付けてもらえません。
車検整備など時間のかかる作業はそれこそ何ヶ月も前から予約をしないと取れない、というところもあります。
そのような事情もあるので、ディーラー以外で車検をしても気まずいと思う必要はありません。
車検にかかる費用を安くしたいなら楽天車検がオススメ
ディーラー車検は車検費用が高いことが最大のデメリットとなります。
今までずっとディーラーで車検を行なってきた、という人は今さら他に車検を依頼するのは気まずい、と思っている方も多いです。
でも、考えてみてください。
ディーラーでは、販売している車は限られているので、これから先、車を乗り換える時にそのディーラーで扱っている車種以外の車を乗りたいと思ったら、必然的にそのディーラーとは手を切ることになります。
いつかは、そのような時が来るかもしれないので、車検をディーラーに固執する必要はありません。
また、ディーラーだからと言って必ずしも整備の質が良い、ということは限りません。
ディーラーは売り上げが最優先なので、整備台数の割に整備士の人数が圧倒的に足らないのが現状です。
全部のディーラーがそうと言うことではないですが、特に大手のディーラーほどそういう傾向があります。
ですから、車検1台にそれほど多くの時間はかけられませんので細かいところまで点検がいき届かないこともあります。
そのようなことを考えると、ディーラーでもその他の民間車検場でもたいして整備の質は変わらないと言えるでしょう。
それだったら、少しでも整備費用が安いところに依頼したほうが断然お得です。
車検にかかる費用を少しでも安くしたい、と考えているのでしたら、ディーラー以外の業者で車検をするのが一番です。
でも、だからと言ってディーラー以外だったらどこでも良い、という訳にもいかないので、信用できる車検業者を選ぶことが大切です。
安さばかりにこだわると、安いのはいいがろくな整備もしない、という悪徳業者にひっかかってしまう場合もあります。
そこで、オススメなのがネットで車検の予約が簡単にできる【楽天Car車検】です。
車検にかかる費用もディーラーなどに比べれば安く済むし、サービスも行き届いているので安心です。
コメント