車を運転していると、信号待ちや停車中に突然「ブルブル」と振動することがありますよね。
この振動、実はただの不快感にとどまらず、機械的なトラブルのサインかもしれません。
「車が信号待ちなどの停車中にブルブル ガタガタと振動する原因は何か」という疑問が頭に浮かぶのも無理はありません。
振動が気になるということは、自動車の安全性や快適性にも影響を与える可能性があるため、無視してはいけません。
そこで、このブログではその原因を掘り下げて解説していきます。
振動の原因は多岐にわたりますが、特にエンジンマウントの状態やエンジン自体のパフォーマンスが大きく関係しています。
エンジンマウントはエンジンをしっかり支え、振動を吸収する重要な部品です。
しかし、劣化や損傷があると、振動が車体全体に伝わりやすくなってしまいます。
また、エンジンのアイドリングに問題がある場合も振動の要因となります。
さらには、アイドリング以外の要因も考慮しなければなりません。
このブログでは、エンジンマウントの役割やその故障がもたらす影響、さらに振動を軽減する方法について詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
自分の車がどのような状態なのか、しっかり理解して安全で快適なドライブを楽しみましょう。
エンジンマウントゴムが切れて車が振動する
車が停車中にブルブル・ガタガタする原因として主に考えられるのが、エンジンマウントの劣化や亀裂です。
エンジンマウントが劣化してゴムの部分が劣化したり、亀裂が入ったりすると、エンジンの振動が直接車体に伝わり、停車中にもブルブルと振動します。
この原因や影響について掘り下げてみます。
エンジンマウントの役割
エンジンマウントは、言わばクルマの心臓部であるエンジンを支える重要な部品です。
エンジンの振動を吸収しながら、エンジンを安定した位置に保持する役割を果たしています。
また、車体が路面の凹凸で衝撃を受けた時に、その衝撃がエンジンにダイレクトに伝わるのを防ぐ役割もあります。
このゴム製の部品があるおかげで、運転中の振動や音が軽減され、快適な走行が可能になります。
エンジンが動いている時に感じる振動は、このエンジンマウントによってある程度和らげられています。
しかし、エンジンマウントが劣化したり切れたりすると、その機能が十分に果たせなくなってエンジンが大きく揺れてしまうので、車体がブルブル、ガタガタと振動してしまいます。
エンジンは、低回転の時のほうが振動を感じやすいので、信号待ちなどのアイドリングで停止している時に強く振動を感じます。
ですので、エンジンマウントの状態確認は定期的に行うべきです。
エンジンマウントが切れる原因
エンジンマウントが切れる原因は、主に劣化や負荷に起因します。
時間が経つにつれて、ゴム製のエンジンマウントはどうしても劣化してしまいます。
特に、温度の変化や砂埃などが影響することもあります。
頻繁にエンジンをかけることによる振動や、舗装の悪い道を走るといった条件も、マウントに大きな負荷をかける要因となります。
また、急加速したり急減速をしたりすると、その慣性でエンジンが大きく揺れるので、ゴムの部分に大きな負担がかかります。
劣化を少しでも遅らせる為にはできるだけそのような運転は控えたほうが良いでしょう。
また、長期間の使用によりマウントが硬化し、柔軟性を失うため、細かい振動を吸収できなくなります。
この状態が続くと、いずれはゴムが切れてしまい、車の振動が直接ハンドルやシートに伝わる結果となります。
エンジンマウントは、簡単にダメになる物ではないので、10万km以内で切れてしまうということは滅多にありません。
もし、少ない距離数で切れてしまったら、その原因も考えることが必要でしょう。
例えば、事故車でフレームが歪んでいたりすると、エンジンとエンジンマウントの位置がずれていたりして、無理な角度で取付けられていたりします。
そうなっていると、ゴムに無理な力がかかるのですぐに切れやすくなってしまいます。
中古車で購入した車で、エンジンマウントが切れてしまっているものは、そのようなところも点検する必要があります。
振動による影響は、車の他の部品にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早めの点検が必要です。
信号待ちのような停車中で振動が気になる場合は、エンジンマウントの状態を確認することが重要です。
エンジンマウントが切れた場合のリスク
エンジンマウントが切れると、いくつかのリスクが生じます。
まず、最も影響を受けるのは運転の快適さです。
エンジンの振動が直接車体に伝わると、停車中であってもガタガタと振動し、ドライバーや乗客は非常に不快な思いをします。
この状態が続けば、ドライブそのものが苦痛になってしまうかもしれません。
また、振動が大きくなることで、車の他の部品に悪影響を及ぼす可能性も高まります。
たとえば、振動によって配線やパイプが切れたり、接続部がゆるんだりして故障の原因となることがあるのです。
それに加え、エンジンマウントが機能しきれないと、エンジンが正しい位置で固定されないため、エンジン自体にストレスがかかり、最終的には廃車に繋がる可能性まで考慮しなければなりません。
信号待ちでの振動を放置してしまうことは、車の寿命を短くする要因にもなりかねません。
エンジンマウントの交換費用はいくらかかるのか
エンジンマウントには種類があり、ゴム製、液体封入式、電子制御式、磁性流体式とあり、使用している部品によって部品代が大きく変わってきます。
エンジンマウントの交換費用は車種やその整備工場によって異なりますが、おおよそ数万円から10万円以上に及ぶことがあります。
車種によっては、メンバーを降ろさないと交換できないような車もあるので、そのような車は工賃が高くなってしまいます。
エンジンマウントの交換は切れている1箇所だけでも大丈夫ですが、どこか1箇所が切れているということは、その他の箇所もすぐに切れる可能性が高いので、できるなら一度に全部交換したほうが良いでしょう。
一般的に、エンジンマウントの交換には部品代と工賃が含まれるため、また車の状態や整備士の技術力によっても変動することが多いです。
エンジンマウントが劣化してしまったら、部品価格は安いものだと1万円程度から、高いもので3万円を超えることもあります。
さらに、工賃も加算されるため、トータルで4万〜10万円程度は見込んでおいた方が良いかもしれません。
エンジンマウントは耐久性が何年かにわたって続くため、費用を抑えつつ適切な時期に交換することが求められます。
事故や故障を未然に防ぐため、点検とその結果に基づいた早めの交換を検討する必要があります。
エンジンマウントの点検方法
エンジンマウントの点検は、比較的簡単に行うことができます。
エンジンの始動時や止めた時にガコンといったショックがあれば、エンジンマウントが切れている可能性が高いです。
その際、車が振動しているかどうかを注意深く観察してください。
まずは車を平坦な場所に停めて、エンジンをかけてアイドリング状態を確認します。
オートマチックミッション車の場合には、アイドリング状態でブレーキを踏んでDレンジとかRレンジで停止している時は、オートマチックの負荷でアイドリング回転数が少し下がるので、余計に振動が感じやすいです。
DレンジやRレンジからNレンジに戻した時に振動が収まれば、エンジンマウントの可能性が高いです。
次に、エンジンルームに移動し、エンジンマウントの状態を視覚的に確認します。
エンジンマウントが劣化していると、ゴムにヒビや亀裂が見えることがあります。
さらに、手でエンジンを揺らしてみて、異常な動きをしていないかチェックします。
正常な状態であれば、エンジンマウントがしっかりと固定されているはずです。
また、確認する際には、エンジンマウント部分周辺の汚れや油漏れも見逃さないようにしましょう。
もし点検の結果、マウントが劣化していると感じたら、早急に専門の整備士に相談することをお勧めします。
エンジンの振動が停車中でも気になる場合は、自己確認を行いながら適切なタイミングで整備が必要です。
エンジンマウントの交換はDIYでもできるのか
エンジンマウントの交換は、DIYでも行える可能性はありますが、注意が必要です。
クルマの整備にある程度の知識があることが前提になります。
作業内容は複雑で、エンジンやトランスミッションに関わる部分でもあるため、適切な工具も必要です。
そして、正しい交換手順を理解していることが重要です。
これを誤ると、さらに新たな故障を引き起こす危険性もあるため、事前にしっかりとした情報収集が大切です。
エンジンマウントの取り外しや取り付けは、クルマをリフトアップして行うことが一般的ですので、簡単な作業ではありません。
また、DIYの際には保証がないため、もし何かトラブルが発生した場合は自己責任となります。
技術に自信がなく、わからない場合は、できれば専門の整備工場に依頼することをお勧めします。
快適な運転を保つためにも、必要な整備を確実に行えた方が良いでしょう。
エンジンマウントの交換方法
エンジンマウントの交換方法は、全体の流れを理解して行う必要があります。
最初に、クルマを平坦な場所に停めてエンジンを切り、ジャッキやリフトを使って車体を持ち上げます。
その後、エンジンマウント周辺の部品を外していきますが、配管やワイヤーハーネスには注意が必要です。
外した後には、新たに取り付けるエンジンマウントを確認し、古いものと比べて形状やサイズが合うかを確認します。
そして、新しいエンジンマウントを挿入し、固定するためのボルトを締めていきます。
この際、トルクを適切に設定することが重要です。
すべての作業が完了したら、周囲を再度チェックし、エンジンをかけて振動の状態が改善されたか確認します。
エンジンに原因があり停車中に振動する場合
エンジン自体に問題がある場合、信号待ちや停車中でも振動することがあります。
そうした場合の原因について詳しく見ていきましょう。
エンジンのアイドリングが低いのが原因の場合
点火系統の故障
・スパークプラグの故障
・スパークプラグコードの断線やリーク
・イグニッションコイルの故障
燃料系統の故障
・燃料ポンプの吐出圧不足
・燃料フィルターの詰まり
エンジン内部の故障
・シリンダーの摩耗
・バルブの密着不良
これらのことが考えられますが、いずれの場合もアイドリング時のみならず、走行時にも異常をきたします。(加速時にガクガクするとか、パワーが無いとか)
単にアイドリングだけが低くて走行時には異常が無い、と言った場合にはスロットルボディの不具合などが考えられます。
エンジンのアイドリングが正規の回転より低い場合には、エンジンマウントに異常が無くてもブルブルと振動を感じます。
エンジンのアイドリングが低くなる原因は多岐にわたりますが、主なものは燃料系や点火系の不具合です。
例えば、燃料フィルターが詰まるとエンジンに供給される燃料が不足し、アイドリングが不安定になることがあります。
また、スパークプラグが劣化している場合も、燃焼がうまく行われずアイドリングが下がってしまうことがあります。
以外と見落としなのが、エンジン内部の不具合です。
シリンダーの摩耗やインテーク・エキゾーストバルブの密着不良などは簡単には点検できないので注意が必要です。
シリンダーの摩耗やインテーク・エキゾーストバルブの密着不良などはエンジンのコンプレッション不足となり、アイドリングにも影響を及ぼします。
さらに、センサー類の故障も考えられ、エンジンが必要な燃料や空気を適切に調整できなくなることがあります。
アイドリングが不安定なままだと、信号待ちの際にエンジンがガタガタと振動してとても不快です。
但し、以上の不具合はアイドリング状態だけでなく走行時にも加速不良や一定走行時にガクガクするなどの影響も及ぼします。
これに対処するためには、適切な点検と整備が必要ですので、定期的なメンテナンスを欠かさずに行いましょう。
アイドリングの状態が悪い車は、運転だけでなく燃費にも影響を及ぼすため、万全の注意が必要です。
まとめ
車が停車中にブルブルと振るえる原因には、エンジンのマウントの亀裂や劣化などが主な原因ですが、エンジンの不具合による振動も考えられます。
エンジンマウントは、車にとって大変重要な部品です。
ゴム製品なのでどうしても経年劣化などで亀裂が発生してしまうので、定期的な交換が必要になります。
振動を放っておくと、後々重大なトラブルを発生する原因となってしまうので、車に異変を感じたら早めの対処が必要です。
エンジンマウントが切れた場合の修理費用は車によってさまざまです。
3万円以内で収まることもあるし、10万円以上かかってしまうこともあります。
修理費用が高額になってしまった時には、車を修理するよりも買い替えたほうが後々お得な場合もあります。
古い車や走行距離の多い車などは、ディーラーなどで下取りに出してもいくらにもならないので、カーネクストで買い取ってもらったほうがはるかにお得です。
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