車好きの皆さん、車のエンジンルームから異音が聞こえたり、パフォーマンスが落ちたなんて経験ありますか?もしかしたら、それはヘッドガスケットが原因かもしれません。
今回のブログでは、そんなガスケット抜けをしっかりと見極めるための「ヘッドガスケットリークテスターの使い方とガスケット抜けの見極め方」について詳しく説明しちゃいます。
ヘッドガスケットが抜け始めると、どういった症状が車に現れるのかを最初に押さえてから、リークテスターの使い方までを解説します。
特に、ガスケット抜けはエンジンにとって大敵なので、早めの発見がカギ。
プロ用のツールだけど、意外と簡単に使用できるんだ、とびっくりするかもしれません。
ヘッドガスケットリークテスターとは
ヘッドガスケットリークテスターとは、エンジンの冷却水に排気ガスが混じっているかどうかを点検することで、ヘッドガスケットが抜けているかどうかを判断する物です。
エンジンがオーバーヒートをした時に、エンジンのダメージがどこまでいっているかの見極めは大変難しく、特にヘッドガスケットが抜けているかどうかの判断を誤ってしまうとその後の修理方法にも大きく影響してしまいます。
ヘッドガスケットリークテスターの使い方は簡単で、誰でも確実に短時間でヘッドガスケット抜けを見極められることが可能で、点検の時間を大幅に短縮できます。
正直言って、テスターを使わないと抜けてるかどうかの判断は大変難しいです。
ヘッドガスケットリークテスターがあるかないかで大幅に点検に要する時間が違ってきます。
ヘッドガスケットが抜けるとどのような症状が起きるか
エンジンに深刻な影響を及ぼす主因です。ガスケットの状態確認が重要です。
ヘッドガスケットが抜けると以下のような症状が現れます。
・水温計が上がってしまう
・ラジエター液が吹き返してしまう
・冷却水がすぐなくなってしまう
・排気ガスが過剰に白い
・冷却水にオイルが混じっている
・エンジン不調
ただし、これらの症状だけではヘッドガスケットが抜けているかどうかの判断は難しいです。
水温計が上がってしまう、ラジエター液が吹き返してしまう、冷却水がすぐなくなってしまう、などといった原因にはサーモスタットの不良、ラジエターの詰まり、エア抜き不良、電動ファンの不良なども考えらるので、これらの箇所をまずは点検しなければなりません。
排気ガスが白い原因にも、オイル上がりやオイル下がりでオイルが燃焼室に侵入してしまって、燃料と一緒に燃えてしまって排気ガスが白くなってしまうのか、冷却水が混じってしまって排気ガスが白いのかの判断も必要です。
冷却水にオイルが混ざる原因にも、オイルクーラーの不良でオイルが混ざってしまうのか、ヘッドガスケットが抜けてオイルが混ざってしまうのかの判断も難しいです。
ヘッドガスケットが抜けるとエンジンの圧縮が不足してアイドリングが安定しなかったり、加速時にガクガクして加速不良を起こす時もあります。
また、スパークプラグが冷却水が燃焼室に混入したことにより、点火不良になって同様な症状がでることもあります。
まずは、これらのことをすべて点検してヘッドガスケット以外の箇所の異常がないことを確認しなければなりません。
考えられる原因をすべて点検するには膨大な時間と労力が必要になってしまいますね。
また、これらの症状がはっきりと出る場合は判断しやすいのですが、症状が少ししか出ない場合には見極めが困難になります。
例えば、ヘッドガスケットがほんの少ししか抜けていない場合には、ラジエターから出てくる気泡もほんのわずかしか出なく、見ただけでは確認できないこともあります。
水温計の上昇にしても、水温計自体の不具合やセンサーなどの不具合も考えられます。
そもそも水温計についても、現在の車はほとんどの車種がついていないので、警告灯だけでは判断はできません。
冷却水がすぐなくなってしまう原因には、ラジエターの水漏れやその他の冷却ラインをすべて点検する必要があります。
これらの点検をすべておこなって、いずれも異常が無いことを確認してからでないとヘッドガスケットが抜けているという判断はできません。
なにしろヘッドガスケットの交換という作業は多大な時間と工賃がかかってしまうので、慎重な判断が求められます。
しかし、ヘツドガスケットリークテスターを使えば誰でも簡単にヘッドガスケット抜けを判断できます。
ヘッドガスケットリークテスターの使い方
ヘッドガスケットリークテスターは、冷却水の中のCO2を検知してヘッドガスケットが抜けているかどうかを判断する為の物です。
排気ガスのCO2に反応すると色が変わる特殊な液体を利用して、ヘッドガスケットが抜けているかどうかを点検します。
今回紹介するのはストレート製のヘッドガスケットリークテスターです。
箱を開けると
このような物が入っています。
検査前の準備
冷却水が充分に冷えていることを確認して、ラジエターキャップを開けます。
ラジエター液の全容量の1/10ほどを抜き取ります。
冷却水の抜き取り量はだいたいの感覚でかまいません。正確に測る必要はないです。
上の写真のようにアッパーチャンバーの破線まで検査液を注ぎます。
ラジエターの口にコーンを垂直に押さえつけて密着させます。
エンジンをかけます。
ラジエター液の上昇に伴い、水蒸気がロアチャンバーのタンク内に確認できます。
その時点でバルブを何回か揉むと水蒸気がアッパーチャンバーの検査液と混じります。
水蒸気内にCO2が混じっている場合は、検査液が青色から黄色に変化します。
検査が終わったら容器から使用済みの検査液を取り出して空のボトルに保管します。
使用した検査液は約24時間で元に戻るので、数回の使用ができます。
検査液は単体でも販売しているので、無くなりそうになったら購入しておいたほうがいいでしょう。
まとめ
エンジンが何らかの原因でオーバーヒートした時に、ヘッドガスケットが抜けているかどうかを見極めるのはベテランの整備士でも簡単にはいきません。
あらゆることを想定して、納得のいくまで点検してからでないとヘッドガスケット抜けを確定することはできないです。
しかし、それらの点検を全部おこなっていたのでは膨大な時間を浪費してしまいます。
ヘッドガスケットリークテスター(排気ガスリークテスター)を使えば、その時間も短縮できて確実に見極めることができます。
それと、もうひとつの方法として指定工場には排気ガステスターが置いてありますが、それを使ってラジエターキャップを外して、そこにテスターの先をあててラジエター液にCO2が混入しているかどうかを確認する方法もありますが、それをやってしまうと大変高価な排気ガステスターがラジエターの中の水分を一緒に吸い込んでしまって壊してしまう可能性もあるので、やらないほうが賢明です。
排気ガステスターを使用してヘッドガスケット抜けを点検するのは、慣れていない人が行なうとテスターを壊してしまう可能性もあるので、あまりおすすめはできません。
補足:
ヘッドガスケットがほんの少ししか抜けていない場合には、さらに見極めが困難な場合もあります。
その場合の症状としては、普通の一般道の低中速走行時は少しの時間(30分ほど)走行しても何ら異常は出なくて、1時間ほど走っていると少しずつ水温計の指針が上昇してくる場合があります。
最終的には水温計の指針が一番上まで上がってしまって、ラジエター液が吹き出してしまうのですが、このような症状はラジエターが詰まっている場合でも同じように出ることがあります。
このような場合にはオーバーヒートの原因がヘッドガスケットにあるのか、ラジエターの詰まりにあるのか判断が難しくなってきます。
そんな時に大変役にたつのがヘッドガスケットリークテスターです。
これがあれば、余計な手間をかけずに簡単にヘッドガスケットの抜けを判別できます。
自動車整備をしているならば、持っていて絶対に損はない物でしょう。
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