今回の自動車整備におすすめの工具は ベルトレンチです。
ベルトレンチの用途
ベルトレンチはラバーストラップレンチやプーリーホルダーなどとも呼ばれ、円形の物を締めたり緩めたり、保持したりする時に使う工具です。
ボルトやナットなど角のある物には使いません。
上の画像の物でプーリーなどを回らないように抑えておく時や、車高調整付きのショックアブソーバーを抑えておいてリングを回す時や、エンジンのオイルフィルターやディーゼルエンジンの燃料フィルターを交換する時にも使われます。
さまざまな用途に使うことができる万能な工具ですね。
ベルトレンチの使い方
ベルトレンチは対象となる部品にベルトを巻き付けて引っ張り、ハンドルの部分を押しつけて部品を緩めたり締めたり、または固定したりします。
この時にベルトの締め付けが弱いとベルトが滑ってしまうので、強めに締め付けるのがコツです。
また、回転方向があるのでそれを間違えると回したり固定したりすることができないので注意しましょう。
また、オイルフィルターなどを交換する時には外す時はどうせ使わない物なので壊れてもいいのですが、締める時にはあまり強い力で締めるとオイルフィルターが壊れてしまうので、ほどほどの力で締めるか、それともベルトレンチを使わないで手で締めるかにしといたほうがいいです。
ベルトレンチの使い方の一つの例として、ウォーターポンプに取り付けらているプーリーを外す時などに使われます。
タイミングベルトを交換する時などに、ウォーターポンプのプーリーを外さなければならない時がありますが、プーリーはウォーターポンプにボルトで取り付けられているので、そのボルトを緩めるのにはプーリーが回らないように抑えておかなければなりません。
そのような時に役立つのが、ベルトレンチです。
ベルトレンチでプーリーを挟んで抑えることによって、楽に取り付けボルトを緩めることができます。
ベルトレンチの選び方
ベルトレンチを選ぶ時には何に使うのか、その用途によって選ぶベルトレンチも違ってきます。
ベルトレンチのベルトの幅や、形、材質などの違いによって使うことのできる箇所が違ってきます。
Vベルトのプーリーには幅の広いベルトレンチは使えないので、幅の狭いベルトレンチが必要になります。
逆にVリブドベルトのプーリーには幅の広いベルトレンチが必要です。
Vベルト用のプーリーを抑える場合には上の画像のように歯があるタイプがおすすめです。
独特の歯の形状によってスリップしにくいのが特徴です。
こちらのベルトレンチは、Vベルト式のオルタネーターやウォーターポンプのプーリーに最適のサイズで、溝付きプーリーをしっかりとロックして保持します。
こちらのベルトレンチは、オイルフィルター、ディーゼル車の燃料フィルターを交換する時や、ショックアブソーバーのケースを抑えておく時など幅広い用途に適してしるゴム製のベルトレンチです。
対象物の表面に傷を付けることがないように設計された高品質のゴムでできたベルトで、耐久性も抜群です。
チェーンレンチ
チェーンレンチはベルトレンチのようにゴム製ではなく鉄でできているので、自動車整備での主な使い方としては、オイルフィルターを外す時などのように再使用をしない部品を取り外す時などでしょうね。
当然オイルフィルターなどは壊してしまうので締める時は使えません。
また、プーリーなどの固定もプーリーに傷を付けてしまう為に使えません。
ベルトレンチではベルトが滑ってしまって緩めることができない物でも、チェーンレンチではグッと強くひっかかるので、固く締まったオイルフィルターなども緩めることができます。
こちらのチェーンレンチは、高品質のスチール製でできており、一体鋳造で作られた取っ手は耐久性に優れています。
チェーンレンチの利点を生かした作りで、ゴムのベルトレンチでは緩まない固く締まったオイルフィルターなんかも緩めることができます。
まとめ
自動車整備においては部品を交換するのに専用工具がないとできない場合もあります。
で、その専用工具が無かった場合には他の工具で使えそうな物で代用しなければなりません。
例えば、オイルフィルターを交換する時には専用のオイルフィルターレンチという物があります。
それを使えば何もベルトレンチは必要無いし、ウォーターポンプのプーリーを外すのにも専用のプーリーホルダーを使えばいいです。
しかし、自動車は車種によってそれぞれオイルフィルターの大きさが違うし、ウォーターポンプのプーリーなども大きさや形が違うので、全部の車種に合わせて工具を揃えることはできないです。
そのような時に役にたつのがベルトレンチです。
大きさはベルトの長さで調整ができるし、形も完全に円形でなくても使えます。
ベルトレンチがあればさまざまな場面で役に立つので、持っていておいて損はない工具です。
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